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遺産相続・相続登記

相続登記(不動産の名義変更)

実家を空き家問題対象不動産にしないために知っておきたいこと

「親が亡くなり、実家を相続したものの、誰も住む予定がない」

このようなケースは珍しくありません。

とりあえずそのままにしておこう、と考えているうちに、数年、十数年と時間が経ち、建物の老朽化が進んでしまうことがあります。

さらに、その間に相続人が亡くなると、次の相続が発生して権利関係が複雑になり、

「誰が所有者なのか分からない」
「売りたいのに売れない」
「取り壊したいのに相続人全員の話がまとまらない」

といった問題につながることがあります。

空き家問題は、建物の管理だけの問題ではありません。

実は、相続が発生したときに不動産の名義をきちんと整理しておくことが、空き家問題を防ぐ第一歩です。

全国の空き家は約900万戸

空き地・空き家問題、テレビや新聞等で耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は約900万戸となり、空き家率は13.8%に達しています。

空き家の数、空き家率とも過去最高となっています。

空き家が長期間放置されると、

  • 建物の老朽化・倒壊
  • 雑草や樹木の繁茂
  • 害虫・害獣の発生
  • 不法侵入や放火などの防犯上の問題
  • 景観の悪化
  • 近隣住民とのトラブル

などが発生する可能性があります。

そのため、空き家を相続した場合には、できるだけ早い段階で「誰が所有するのか」「今後どうするのか」を決めることが重要です。

なぜ相続によって空き家が生まれるのでしょうか

典型的なのが、親が一人で住んでいた実家を子どもたちが相続するケースです。

たとえば、

父はすでに死亡しており、実家に母が一人で住んでいた。
その後、母が亡くなり、子ども3人が相続人になった。

しかし、3人ともすでにそれぞれ自宅を持っており、実家に戻る予定はない。

このような場合、実家はそのまま空き家になります。

ここで、

「すぐに売るわけではないから、名義変更もしなくてよいだろう」

と相続登記をしないまま放置してしまうことがあります。

しかし、時間が経つほど問題は複雑になります。

相続登記をしないまま放置するとどうなる?

1.さらに相続が発生して相続人が増える

最初は兄弟3人だけだった相続人も、そのうちの一人が亡くなれば、その配偶者や子どもが相続人になります。

さらに次の相続が発生すれば、相続人が10人、20人と増えてしまうこともあります。

不動産を売却しようと思ったときに多数の相続人との調整が必要となり、手続が非常に難しくなる可能性があります。

2.売却したくてもすぐに売却できない

亡くなった方の名義のままでは、そのまま買主への所有権移転登記をすることはできません。

原則として、まず相続登記を行い、現在の所有者を確定させる必要があります。

「空き家を売却したい」と不動産会社に相談してから、何十年も前の相続登記がされていないことが判明するケースもあります。

3.相続人同士の連絡が取れなくなることがある

時間が経過すると、

  • 相続人の住所が分からない
  • 疎遠になっている
  • 海外に住んでいる
  • 認知症になっている
  • さらに相続が発生している

といった事情が生じる可能性があります。

「いつかやればよい」と考えていた相続登記が、後になるほど難しい手続になってしまうことがあります。

2024年4月から相続登記は義務化されています

2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。

不動産を相続したことを知った相続人は、原則として、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。

正当な理由なく義務に違反した場合、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。

重要なのは、2024年4月1日より前に発生した相続も対象であるという点です。

以前の相続についても、原則として2027年3月31日までに相続登記を行う必要があります。

「父が亡くなったのは20年前だから関係ない」

ということではありません。

昔の相続のまま名義を変更していない実家や土地がある場合には、一度確認しておくことをおすすめします。

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空き家を放置すると固定資産税にも影響することがあります

「誰も住んでいないけれど、建物を残しておいた方が固定資産税が安い」

と聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

住宅の敷地については一定の固定資産税の軽減措置があります。

しかし、現在は空き家であれば必ずこの軽減措置が続くわけではありません。

適切な管理がされず、「管理不全空家」や「特定空家」について市区町村から勧告を受けた場合には、住宅用地に対する固定資産税等の軽減措置が受けられなくなる可能性があります。

「建物を残しておけば税金が安いから」という理由だけで管理せず放置することには注意が必要です。

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相続した空き家はどうすればいい?

 相続した実家に誰も住まない場合、大きく分けると次のような選択肢があります。

  • 自分や家族が住む
  • 賃貸する
  • 売却する
  • 建物を取り壊して土地を活用・売却する
  • 当面保有し、適切に管理する

どの方法を選択する場合でも、まず確認しておきたいのが不動産の名義です。

亡くなった方の名義のままになっている場合には、相続関係を確認し、相続登記を行う必要があります。

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「親がどの不動産を持っていたか分からない」という場合は?

相続では、

「実家のほかにも土地があるらしい」

「昔、地方に山林を買ったと聞いたことがある」

「固定資産税の通知にも載っていない土地があるかもしれない」

といったことがあります。

2026年2月2日から「所有不動産記録証明制度」が始まっています。

この制度を利用すると、一定の条件のもと、亡くなった方が登記簿上所有者として記録されている不動産を一覧的に確認することができます。

相続登記の対象となる不動産の見落とし防止にも役立つ制度です。

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遺産分割がまとまらない場合は?

相続人間で話し合いがまとまらず、期限までに通常の相続登記をすることが難しいケースもあります。

そのような場合に、相続登記の申請義務を履行するための制度として「相続人申告登記」が設けられています。

ただし、相続人申告登記は、最終的に誰が不動産を取得するかを確定する登記ではありません。

その後遺産分割が成立した場合には、原則として遺産分割の日から3年以内に、その内容に基づく相続登記が必要となります。

状況によって適切な手続が異なるため、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

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空き家問題を次の世代へ残さないために

空き家問題で重要なのは、

「建物が古くなってからどうするか」

だけではありません。

相続が発生した段階で、

  • 誰が不動産を相続するのか
  • 相続登記をどうするのか
  • その不動産を今後どうするのか

をできるだけ早く整理することが重要です。

相続登記を何代にもわたって放置してしまうと、相続関係が複雑になり、将来の売却や処分が難しくなる場合があります。

「実家が空き家になっている」
「亡くなった親名義のままになっている」
「何十年も前の相続登記をしていない」
「相続した不動産がすべて把握できているか分からない」

という場合は、問題が複雑になる前に確認しておきましょう。

相続登記・空き家になった実家の名義変更は司法書士へ

当事務所では、相続による不動産の名義変更(相続登記)についてご相談を承っています。

戸籍の収集、相続人の確認、遺産分割協議書の作成、相続登記の申請まで、一連の手続をサポートすることが可能です。

また、

  • 古い相続がそのままになっている
  • 相続人が多数いる
  • 不動産が複数ある
  • どの不動産を相続したのか分からない
  • 所有不動産記録証明制度を利用したい
  • 売却する前に相続登記を済ませたい
  • 相続人申告登記について相談したい

といったケースについてもご相談ください。

空き家となった実家をそのまま次の世代へ残してしまわないためにも、まずは現在の登記名義と相続関係を確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

相続した空き家を売却する場合、税金の特例を利用できることがあります

相続開始から一定期間内に売却することなど、適用には複数の要件があります。

そのため、

「いつか売ればよい」

と長期間放置するのではなく、相続が発生した段階で、

  • 相続登記をする
  • 不動産をどうするか検討する
  • 売却する場合には税制上の特例も確認する

という流れで考えることが重要です。

※税制上の特例の適用については、税務署または税理士にご確認ください。

空き家となった実家の相続登記でお困りではありませんか?

ご相続登記相談を承っております

当事務所では、

  • 相続人の調査
  • 戸籍謄本等の収集
  • 法定相続情報一覧図の作成
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続登記
  • 所有不動産の調査
  • 数次相続・古い相続登記

などについて対応しています。

横浜市・鶴見区で、空き家となった実家や相続不動産についてお困りの場合は、お早めにご相談ください。

相続登記を済ませることは、単なる名義変更ではありません。

空き家を放置せず、次の世代へ問題を残さないための第一歩でもあります。

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